2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧

かわいいものが好きな僕たち

そうは言うものの、しかし、注意したいのは、アプロプリエイションが「同時代の社会に対する痛烈な批評性を孕む一方で、モダニズム芸術観に根深く規定しているオリジナリティ神話を解体しようとする」ものであった一方で、しかし、今回の展覧会の「かわいさ…

80年代リヴァイヴァル?

まず、今回の展覧会の「かわいさ」のことで思ったのは、80年代のシミュレーショニズムだとかアプロプリエイションだとか、そういった流れのことで、「イギリスのロックだけでなくて、現代美術の世界にも、80年代リヴァイヴァルが?!」と妙なことを考え…

この「かわいい」世界

とはいえ、今回の展覧会の限界というものは、現代美術というジャンル全体に関わるものであることも確かで、決して、メジャーなものとは言えない「現代美術」のあり方を考えてみると、今回の展覧会が外側の世界から遊離してしまったからと言って、その学芸員…

祝祭的時空間の遊離

そうは言うものの、その空間の選択には、危うさというものがあるにはあって、そのことを考えると、結果的に、この優れた選択が同時に今回の展覧会の限界になっていたことも否定しがたい。 つまり、今、緩やかに「日常からの飛躍」を準備する入場ゲートから会…

ゆっくりと遊離する

そんなことを考えるでもなく、ぼんやりと想って、ふたたび山下公園の方向に目をやるとすぐに、2005年の横浜トリエンナーレの最初の作品が目に映る。 巨大なコンテナが組み合わされて、大きな門を構成している。ルック・デルーというベルギーの作家の作品…

横浜港の午後

横浜の中華街を抜けて、そのまま海に向かって自転車で走っていくと、山下公園に突きあたる。その先は、海になっていて、第二次大戦中は日本海軍の病院船として使われたという氷川丸が浮かんでいる。 銀杏の、並木の通りをわたって、自転車を降りて振り返って…

13年目のJリーグ

ミクシばかり書いていて、久しぶりにここに戻ってきたわけですが、とりあえず、Jリーグの話。今日、柏レイソルの降格が決まって、Jリーグの全日程(天皇杯は残っているけれども)は終了したわけですが、今年のJリーグを漠然と見ていて、漠然と考えたことを箇…