そうは言うものの、その空間の選択には、危うさというものがあるにはあって、そのことを考えると、結果的に、この優れた選択が同時に今回の展覧会の限界になっていたことも否定しがたい。 つまり、今、緩やかに「日常からの飛躍」を準備する入場ゲートから会…

そんなことを考えるでもなく、ぼんやりと想って、ふたたび山下公園の方向に目をやるとすぐに、２００５年の横浜トリエンナーレの最初の作品が目に映る。 巨大なコンテナが組み合わされて、大きな門を構成している。ルック・デルーというベルギーの作家の作品…

横浜の中華街を抜けて、そのまま海に向かって自転車で走っていくと、山下公園に突きあたる。その先は、海になっていて、第二次大戦中は日本海軍の病院船として使われたという氷川丸が浮かんでいる。 銀杏の、並木の通りをわたって、自転車を降りて振り返って…