2005-09-04から1日間の記事一覧

ヤノベケンジとは何か?

こうして、僕たちは、時として、遠くから響いてくる「ジャイアント・トらやん」の「ががあー」という叫びに苦笑させられながら、「キンダガルテン」と名づけられたヤノベケンジの企画展示を後にすることになる。 それにしても、その展示の全てをみたところで…

太陽の塔、乗っ取り計画

次の部屋に移ると、映像が流れている。どこかしらで不穏な雰囲気に満たされた映像ではある。でも、なにが起こっているかはすぐには分からない。排気口だとか下水道のような場所のなかで、アトムスーツを着た人間がもがいている。それが最初に分かったこと。…

森の映画館

部屋を移る。すると、なにやら暗がりの中に「ヘンゼルとグレーテル」に出てくるような小屋がおかれている。小屋の傍らには、先ほどの黄色い「アトムスーツ」を着用した腹話術人形が立っている。解説によれば、人形に装着されたガイガーカウンターが自然界に…

20世紀のマンモス・プロジェクト

まず、「ロッキング・マンモス」がある。鉄の塊のようでもあるが、そのフォルムはマンモスを形作っているのが分かる。そして、解説の言葉を読み、僕たちはなんと言葉を発してよいのだろうとふたたび途方にくれることになる。 まず、それは「ヤノベ乗用の愛車…

ヤノベケンジ「キンダガルテン」

でも、企画展に脚を踏み入れるや否や、僕たちは途方にくれることになる。クラッシックを聴いていたつもりが急にスウィッチが切り替わって、ヒップホップになったかのような眩惑。常設展示と企画展示のあいだには、リズムと言い、メロディーと言い、まったく…

豊田市美術館の午後

谷口吉生の設計した美しい建築物、豊田市美術館に入ると、まず、僕たちは、柔らかで明るい光のなかで、ジョセフ・コスースの「分類学(応用)No.3」と名づけられた壁面を目にすることになる。数々の哲学者や思想家の名前が記された巨大な壁面を見上げて…

2005年のサロン ヤノベケンジ 前編

ヤノベケンジ1969‐2005作者: ヤノベケンジ出版社/メーカー: 青幻舎発売日: 2005/08メディア: ペーパーバック クリック: 11回この商品を含むブログ (16件) を見る