リベラルアーツとしての憲法
結論めいたことを述べると、僕たちはかなり自由に生きることを許されてきたし、少なくても、今と同じくらいの自由を享受して生きていきたい、というのであれば、今の憲法を全面的に否定するのは、ちょっと問題があると思います(もちろん、これは僕の考えですが)。
ただ、いずれにせよ、今の憲法のことはきちんと知っておいたほうが良いとは思います。でも、いろいろ読んだ感想からすると、憲法学の本というのは読みにくいし、退屈ですらある場合が多い。例外的に、浦部法穂の『憲法学教室』は読めます。
もちろん、この本は、憲法学という視点からすれば、スタンダードとはいえないかもしれないけれども、文章のレヴェルでいえば、読みやすいし、議論がスリリングなところもあります(最初のほうはハンナ・アーレントの『革命について』を思わせるところもあった)。憲法改正を考えるその前にぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
- 作者: 浦部法穂
- 出版社/メーカー: 日本評論社
- 発売日: 2000/10
- メディア: 単行本
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